トイレのタンク



トイレのタンク、普段は中を見ないから、何も考えないかもしれないけど、日常を支える機械。

21世紀に生きてると、「機械」っていうのは電気とか内燃機とかエネルギーを注入してあれこれやるやつばかり。エネルギー注入の方法が物理、しかも人間のチカラという機械式腕時計が人気だったりする。

ちょっと待て。トイレのタンクってガチの機械。電気も使わない。

一般的に、水を流すレバーを押せば、水が流れる。流したら止まり、次に備えて水が貯まる。それほどの事なのに、電気を使ったりしないのヤバい。そのへんを全部「機械」でやっている。

機械式腕時計でシコり倒してる人には申し訳ないが、機械式トイレタンクはかなり立派。

排水(便器に水を流す)側と給水(タンクに水を貯める)は独立していて、タンクに水が貯まるまではレバーを回しても流れないのはそのため。

機械の機構は割とシンプルで、レバーを押すと排水側が起動され、タンクが空になるまでタンクの底が開く。タンクの水位が減るので給水側も起動され、タンクの水位が戻るまで給水を続ける。

昔ながらのシステムの解説をしてみよう。ちょっと汚い写真で申し訳ない。

左下に銀色のレバーがある。これを押すとタンクの内側の白い棒が上に上がる。

レバーが白い棒を上に上げる力で黒いやつ(黒いボールじゃなくて)が上に引っ張られる。下の写真はその黒いやつ。写真右上に取手みたいなのがあるけど、そこにレバーの裏の白い棒が刺さってて、灰色部分を引き上げる感じ。これで栓が開いて、便器に水が流れる。一度上がるとすぐに下がらない機構で、水を全部流す。なんか特に問題あるとは思えないけど、テコで上に引き上げて物理的に開く感じ。

そうすると、水に浮かんだ右の黒いボールが下がり水色の部分を押し下げて、水栓が開く。これが給水側。排水したあと、せっせと水を放水し、その水で黒いボールが十分な高さまで上がったら栓が閉まって水が止まる。

カラクリ自体は小学生に説明できるレベルの簡単なやつ。にしても、黒いボールが浮力で上がって水が止まるとか、だいぶダサい。

今回はテコではなく、ワイヤで開くというメカを導入した。テコに何か問題があるとは思えないんだけど、テコで上に引っ張って、水位が栓より下がったら閉まるというメカがどうしても生理的に受け付けない。

こういう筒型ではなく、単にゴムの蓋がついてて、それをレバー裏の白い棒がチェーンで引っ張るみたいな機構もある、生理的にもっと無理。ダサすぎる。自転車で止まるときに、地面に足をついてブレーキをかけるレベルで、自分には無理。

今回はこのレバーを下げた力をテコで伝えてパコっと開く機構が辛すぎるので、ワイヤ式に替えるというのがひとつ。

そして給水側。空気の入ったフローターが浮力で線を閉めるというのは非常によいんだけど、21世紀の住人にはだいぶ辛い。

今回導入するのはこの二つ。

左が給水側。フローター使わずに水を止める。ボールが浮かぶみたいなダサい事せず、水位を検知して水栓を止める。以上。21世紀だぞオイ。

右は排水側。レバーを回すと、ワイヤで栓を起動し、排水したら自動で閉まる機構。







絶対に必要な道具、一つ上げるとしたらパイププライヤー。

パイププライヤー、アパート住まいであっても1本はほしい。パイプを開閉するのに使う道具だけど、それ以外にもペンチ代わりになるし、力任せになにかやるときには便利、いざとなったら鈍器のような物にもなるはず。シャワーのヘッド交換とかでも活躍したりするし、借家、アパートでも持っておきたい。