美味しいものって美味しく見えるものかもしれないけど、美味しくなくても美味しく見える事だってあるし、美味しく見えた途端に美味しくなる、と言うのを今日はやってみたいかと。美味しくなさそうなもの界のエース、冷凍食品をお招きし、「講座」を。
つまり、味以外で美味しさを出そうという企画。
ビジュアルだけを考える感じで。
このサイト作る時、サイケデリックヴァイオレンスクライムオブビジュアルフード・ズカシ、って言う名前も考えたし。
準備はよろしいでしょうか。
服はまだ脱がなくて大丈夫です。
暖かくしてご聴講ください。
さて材料はコレ。
冷凍ブリトー$1。350kcal。
1分半レンチンして食べる物。
温めるだけだと、ニュルっとした棒が入ってるだけで、
いかにも美味しくなさそう(でも結構好き♡)。
これを温める間にシラントロを刻んでおいた。
シラントロである必要は全く無い。レタスとかでもいい。
緑があれば何でもいい。
レンチンされたブリトー。
食べ物に見えるのは、まな板の上に置いてあるから以外の理由がない。
別に、切らなくても食べれるものだし、
切ると食べにくいかもくらいなんだけど、ちょっと冷ましてから半分に。
この時、垂直に2分割するよりも、ナナメに切ったほうがオサレ(当社比)。
ブリトーにかかわらず、半分に切る系のものはちょっとナナメがよいかと。
もうこれだけでかなり美味げな感じ出てきたw
皿はズカシドットコムによく登場する黒い皿。
大したこと無いものを大したことするにはサイコー。
とは言え、大学院生の時に4枚$10とかで買ったもの。こいつも大したこと無い。
ブリトー乗せるだけならかなり大きいんだけど、そこがポイント。
皿の使い方には大きく分けて2種類あって、思いっきり皿の縁までたっぷり乗せてボリュームを強調する感じの、腹減りな方向と(今度またやります?)、しっかりと余白を残し、美味しそうな感じを出す方向。余白を上手に使うと、食べ物そのもの以外のスペースも食べ物の美味しそうな雰囲気に加わる。
これって料理だけじゃなくて、額縁とかで絵以外の余白の部分な効果的だったりするのと似てるんじゃないかと。一言で言えば構図ってやつだろう。(早く言えよ)
緑が加わった時点で、この勝負勝ったも同然なんだけど、いやいや、これくらいで。ここに白い線を加えたらどう変わるかをご覧になっていただければ。
キューピーである必要は無かったので(個人的に冷凍ブリトーにはすごく合うと思う)、そこはあまり重要ではない。線の引き方。ただ、これだけではまだ物足りない。この皿には「赤」が欠けている。そこでスリラチャ。
かなり変わりましたね。この手の線を引く時のコツはおそらく、他の線と並行させないこと。特に食材と並行するとつまらない感じになる。そもそも、アリもしないものを生み出そうと今やってるわけなので、そこに無いベクトルを足すのが大事というのは当然なのかも。
これでも十分かもしれないが、まだ余白の一体感が無い。
粉やっちゃおうよ。
今日はオススメの粉の1つ、チポーレパウダー。
唐辛子の燻製の粉なんだけど、なぜか鰹節のような香りがしてバカ美味い。
こんな感じ。パセリとかパプリカとか胡椒とか、何でもいいんだけど、粉は皿の余白と食べ物の境界をぼかしてくれて、皿全体が美味しそうな感じになる。
そしてこれを落ち着いたテーブルの上に置くとさらに。
もし何か「この冷凍食品でやってみて」というのがあればお知らせください(無料)。